purposeofthesystem
診療所支援システム(仮称)について
(以下、〇〇眼科医院院長 〇〇先生から)
昨日は、お疲れさまでした。システム作りに関しては、大変興味がありますので、私の考えを下記に列挙いたしますので、ご参考にしていただければと思います。
まず、何故このシステムの必要性を痛感しているのかという事ですが、眼科領域では糖尿病網膜症や緑内障といった初期には自覚症状が乏しく、しかし進行してしまうと視力が改善しない、長い年月にわたって治療、経過観察が必要な疾患がありますが、往々にして治療を中断したり、来院を忘れたりするケースが散見されます。実際に、2ヵ月、3ヵ月、6ヵ月、1年後などに受診してくださいと言われてもなかなか難しく、忘れもするでしょうし、あるいは多忙を理由に受診しなかったりするのです。しかし、進行した状態に陥って、明らかな自覚症を呈してからでは失明を免れることは難しく、大変悲惨な状況に本人と家族が直面する例があるのです。このシステムが、患者さんが悲惨な状態に陥らないようにするための補助になれば幸いなのです。
(診療の流れ)
医師の診療
⇒病状説明と次回の診察予定日の決定
⇒職員によるデータの入力
⇒患者さんへの連絡
⇒再診
1、このシステムを運用するにあたっては、看護職員や事務職員に新たな手間がかかってはならず、レセコンに入力される氏名、住所、携帯電話番号、メールアドレスなどのデータが利用されることが望ましい。
2、次回の予約日の前日までに、メールか携帯または自宅電話、FAXに情報を自動的に知らせるシステムが望まれる。(※注1)
3、対象となるのは、手術術後の方、糖尿病網膜症、などであり、すべての患者さんを対象とはしない。再来しないと危険な疾患が主な対象であり、医師が判断し簡潔な方法で事務へ連絡する。
4、看護職員や事務職員が簡単な操作で、予約日と時間を設定できる。
5、予約日に来院がなかったら、再度の来院を促す連絡が自動的に行われる。
6、それでも再診しない場合には、要注意症例として医師がチェックできる。
7、患者さんが連絡に際し、気分を害さないように、電話の音声は自動とし、文言にも十分な配慮が必要である。メール、FAXの文章にも十分な配慮を要する。(※注1)
8、諸事情により、患者さんが予約日に再診できない場合には、メールまたは携帯にて簡単に日時を変更可能であること。その場合には、自動的に予約の空時間帯を提示できるシステムが望まれる。(※注1)
9、ソフトの導入によるコンピュータの誤動作が生じないように細心の注意が必要。
10、 完全予約制の診療所でも、導入されるような魅力あるシステムにすべきである。
11、 患者さんの年齢、性別、住所、再診状態などのデータを統計処理可能な事が望ましい。
12、 眼科、内科はもちろん外科等の診療所、病院でも利用できることが望まれる。
13、 改善すべき点があったら、意見を情報として提供していただき、どんどん進化できる事。
14、 低価格であり、容易にグレイドアップできる。例えば、毎年改訂。
15、 患者さんのプライバシーに配慮し、連絡に際しては、事前に患者さんの同意が必要。
16、 数回連絡しても来院しないときは、それ以上の連絡は中止する。
以上、思うままに列挙致しました。良いソフトができれば嬉しいと心より思います。日本の医療をさらに進化させるのは、こんなささやかな試みからではないかと思います。
ご多忙とは思いますが、宜しくお願い致します。 〇〇
(※注1):現在は、メールやインターネット対応としています。ただし、インターネット使用の場合は、別途セキュリティ強化の対策が必要となります。(筆者が追加記入)